3.22.2016

ウイスキーと星空の旅 その2

(ウイスキーができるまでの過程を説明していますので、興味のない方は飛ばしてその3を読んでください)

糖化するための酵素を持った麦芽を粉砕し、水と混ぜ合わせる「仕込み」過程。
このとき、酵素によりでんぷんがどんどん糖に変わります。

その後、ある程度糖化が進んだ麦汁に酵母を入れ、糖からアルコールを作り出す「発酵」過程に入ります。
(発酵初日)

この工程が完了するまで、おおよそ3日間。
ビールですと、発酵が完了後、麦汁をろ過すればそれでほぼ完成ですが、
ウイスキーの場合は、このあとさらに蒸留し、アルコール度数を高めます。


(蒸留するための器械、ポットスチル。ひとつひとつ形状が違うそうです。
一番手前のポットはメンテ中のため、ポットの蓋が開いています)

ここ白州蒸留所では2回蒸留を行いアルコール度数を高めるそうですが、作るウイスキーの種類によってポットを使い分けているそうです。

蒸留が終わると、最後の工程「貯蔵」に入ります。
蒸留が終わったウイスキーのことを「ニューポット」と呼ぶそうです。
ニューポットのウイスキーには、われわれの知っているウイスキーの色や香りはほとんど無いそうで、何年、何十年と寝かせることによりあの独特の色や香りがつくんだそうです。
(貯蔵されたウイスキー樽(本物)。
貯蔵庫の一番手前にある樽は、実は工場見学用のダミーだそうで、あれにはウイスキーは入っていないと案内の人が暴露していました。(笑))

貯蔵による経年変化により、樽内のアルコールが外へ蒸発するため、これだけ中身が減ってしまうそうです(イメージ)。これを「天使の分け前」と呼ぶんだとか。そのせいで、貯蔵庫に入ったとたん、ものすごいアルコール臭が漂っていました。あの匂いだけでも十分酔いそうでした...
こうしてできあがったウイスキーを何種類かブレンドし、ビンにつめて完成です。
(実はウイスキーを詰める樽にもいろいろ種類があるらしいのですが、写真がないため割愛。木の材質だけではなく、別のお酒(バーボンやシェリー酒)などが詰まっていた樽をリユースして使っているそうで、ウイスキーにバーボンやシェリー酒の香りをつけたいときに使うそうです)

それでは、白州蒸留所で作られている「白州」を構成している原酒と生まれたての白州ウイスキーの聞き酒に入ります。

(その3に続く)